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【 APL治療の歴史 】 ~AMLとはいっても~


急性前骨髄球性白血病 (= Acute Promyelocytic Leukemia, APL ) の治療について考える。



(注:我が国の APL の発症率は年間人口 10 万人当たり2~3人が発生する AML の 約 15 ~ 20 %を占める。AML の年間患者数は 2400 ~ 3600 人と推定されることから、APL 患者数は 400~700 人と予想され、患者数が極めて少ない疾患ではあるが・・・。)

これまでのAPL の治療には抗ガン剤による化学療法が広く行われてきたが、播種性血管内凝固症候群( DIC ) が高率に併発し、さらに化学療法後の白血病細胞崩壊によって DIC が増強し、著明な臓器出血により早期に死亡する例がみられた。

ここで衝撃の発見が…。

1988 年(小生が11歳の時)、上海大学の Haung先生らはビタミン A の活性代謝物であるトレチノイン(all trans retinoic acid:ATRA)を APL 患者さんに投与し、極めて高い完全寛解率を得たという優れた効果を報告し、トレチノインを用いたいわゆる分化誘導法は APL の治療を大きく変貌させることとなった!!

トレチノイン療法では、 APL 細胞は崩壊することなく分化成熟し、アポトーシスをおこして死滅するためDIC の悪化は少なく、また感染症の合併もまれである。

国内では 1992 年にトレチノインの APLに対する臨床試験が開始され、優れた寛解率が認められたことから、1995 年トレチノイン(ベサノイドカプセル)は APL の希少疾病医薬品として承認され、APL 治療の第一選択薬となった。



これまでにJALSGでは、AML-87、AML-89、AML-92、AML-95、APL-97の臨床試験を実施してきた。

JALSGの研究においてもATRAを導入したAML92から、無病生存率は格段に改善した。

AML92の解析では、診断時の白血球数が10,000/μl以上と未満で予後に有意差があることが判明した。(6年時のEFSが57% vs 38%;p=0.0001)

APL97より、AMLの中で独立した治療研究とし、寛解導入時の白血球数による4群層別化を行った。





N Asou, et al: Cancer Chemother Pharmacol 48: S65-71, 2001


結果:

・全症例数:256、完全寛解:244 (95%)、RA症候群の発生:47 (18%)、再発:36 (15%)
・診断時白血球の少ない(3000/μl未満)A群が最も優れていた。
・白血球数の多いC群が、完全寛解率、RA症候群、再発率とも成績不良であった。
(Group C 全症例数:51 (20%)、完全寛解:45 (88%)、RA症候群の発生:14 (27%)、再発13 (29%))
・A群で治療中、白血球増加をきたし化学療法を追加したD群は、C群と同様に予後不良であった。





【 おまけ 】

・レチノイン酸症候群って?
 
by chikara_home | 2009-10-20 13:30 | AML/ALL
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by chikara_home
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